ニュース、話題など 2003年分


 玉尾皓平先生講演会(12月12日)


 資源化学研究所特別講師として玉尾 皓平 先生(京都大学 化学研究所 教授)に「有機ケイ素化学:有機合成から物質科学へ」と題してご講演いただきました。先生の35年にわたるクロスカップリング反応・高配位ケイ素化合物の化学・シロールの化学とそのEL材料への応用についてお話しいただきました。ほとんどすべてご自身が開発された反応を組み合わせて実用材料まで展開されたご研究は圧巻でした。多数来聴いただきありがとうございました。なお玉尾先生は穐田教授の卒業研究・修士課程の直接の指導教官でした。


 研究室旅行(11月13-14日)


 ずいぶん久しぶりに研究室旅行(箱根方面)に行きました(多分1999年7月以来4年ぶり)。初日はあいにくの天気でしたが二日目は快晴で絶好の旅行日和でした。紅葉にはまだ早く、しかも週日なのに結構な人出でした。幹事さんご苦労様。


 第36回酸化反応討論会(10月30-31日)


 穐田教授が代表世話人となって第36回酸化反応討論会がすずかけホールにて開催されました。約160名が参加し盛況でした。


 福渡(旧姓 吉田)由布子さん出産(10月1日)


 平成8年(1995年)春修士課程を修了し、現在東京ガスに勤務している福渡(旧姓 吉田)由布子さんが二人目のお子さん(女の子)を出産されました。おめでとうございます。本人からのメール(抜粋)。

「10月1日に長女の葵(あおい)が誕生しました。渓太はすっかり兄の自覚が出ていて、心配していた嫉妬もなく無事4人家族になりました。今度こそパパのDNAを・・・と思っていたのですが、どうでしょうか?」


 藤田晃優君一時帰国(9月)


 2001年7月からアメリカのデラウエア大学で博士研究員をしている藤田君が、錯体化学討論会(山形;9/24-26)で発表するために一時帰国しました。渡米以来初めての帰国です。山形・東京で卒業生たちと久闊を叙したようです。元気そうでした。一週間程度滞在して帰米しました。


 平成16年度入学修士課程入学試験合格者発表


 平成16年4月入学修士課程入学試験合格者が発表されました。当研究室には来年4月から6人のM1学生が入学することに決まりました。


 加藤(旧姓 田中)美保子さん出産(7月13日)


 1999年度に卒研生(北里大)として在籍した加藤(旧姓 田中)美保子さんが7月13日に女の赤ちゃんを出産した旨カードを送ってくれました。昨年結婚されたそうです。おめでとうございます。


 真鍋君・小林さん来訪(8月16日)


 3月に修士を修了したばかりの真鍋義隆君と小林千穂さんが、お盆休みを利用して研究室に顔を出してくれました。真鍋君はジャパンエナジーの水島工場で潤滑剤製造、小林さんは日本たばこで飲料の開発をやっているそうです。二人とも元気そうでした。時間もあまりたっていないので、学生の時とそんなに変わっていませんでした。


 Chung Min-chulさん送別会(8月14日)


 6月30日から研究室に滞在して、約一ヶ月半にわたって実験をしたChungさんが8月15日に帰国するので送別会を開催しました。短い間でしたが、新しい化合物をシリーズで合成することに成功し、一つは結晶構造解析までできました。学生さんたちにはよいお手本になったのではないかと思います。化学者としてずいぶん大きくなったと感じた次第です。


 Chung Min-chulさん歓迎会(8月9日)


 Chung Min-chulさんと一緒に学生生活を過ごした卒業生が集まって楽しいひとときを過ごしました。折しも台風10号が新潟あたりを通過中でどしゃぶりの 雨の中お集まりいただきありがとうございました。集まったのは、高橋良明・加藤伸一・末崎(石田)瑞穂・中西貞裕・桜井愛三・上原和洋・鈴木崇介(遅れてきたので写ってません)のみなさんでした。

 時間がたつのは早いもので、Chungさんは15日には帰国する予定です。


 John Gladysz教授(8月5日)


 科学研究費特定領域研究「動的錯体」に関連した国際シンポジウムが8月3,4日に大岡山キャンパスで開催され、私たちの研究と関係の深い研究をやっておられるGladysz教授(ドイツ・Erlangen大学)が招待講演をされました。(穐田教授も招待講演者でした。)雑誌会などで何度も登場した先生です。なんでも21歳でPhDをとってすぐに教授になった元天才少年だったそうで、最初はPhDの学生の方が年上だったそうです。

 6日は東京農工大でご講演ということで、5日は午前中大岡山の三上先生とディスカッションした後、午後は浅草-江戸東京博物館に観光に行き、夜は穐田教授の自宅で稲垣助手一家と会食しました。

 穐田教授は2000年にGladysz教授主催のシンポジウムであって以来2年ぶりでした。


 Chung Min-chul教授来日(6月30日)・高橋良明さん情報


 Chung Min-chulさんは、1999年3月に博士課程を修了し(ニュース欄1999年5月1日参照)、その後Syracuse大学での博士研究員(約1年半)を経て、韓国に帰国し、Samsungに勤務していましたが、今年2月から順天国立大学化学工学科の教授に就任しました。夏休みを利用して6月30日から8月15日まで客員研究員として滞在して研究を行う予定です。

 同じく1999年3月に博士課程を修了した高橋良明さんが当研究所山本研究室の研究員として6月から在籍しています。

 また以前UNESCO研究生・学振研究員だったUdaiさんが7月1日に来訪しました。現在理研に滞在しています。

 少々卒業生の密度が濃くなっている今日この頃です。


 新入生(4月)
 4月から新しく研究室に所属する学生さんは以下の通りです。早く研究室のペースに慣れて大活躍してください。

修士課程1年

 小澤 武浩 (千葉大学 工学部)

 鈴木 昭子 (横浜市立大学 理学部)

 中本 啓一 (早稲田大学 理工学部)

 平佐 美幸 (本学 工学部)

博士課程1年

 東原 豪 (本学 化学環境学専攻 秋鹿研)

卒業研究

 高野 香織 (慶応大学 理工学部)


 穐田教授アメリカ化学会出席(3月20〜28日)
 穐田教授が、ニューオリンズで開催されたアメリカ化学会(3/23-27)の「Scorpionate Ligands Thirty-Five Years Later」と題したシンポジウムに招待され、出席しました。Trofimenko博士をはじめ、Tpの錯体化学研究者が一堂に会した規模の大きいシンポジウムでした。

 ニューオリンズに行く前に、藤田晃優君がポスドクをやっているRiordan教授(Delaware大学)を訪問し講演しました(3月21日)。Delaware大学には、Trofimenko博士が客員研究員として研究を続けられていますし、Theopold教授もいらっしゃいます。Trofimenko博士は、Theopold教授から居室と実験台を供与されて、70才を超えた今でもお一人でこつこつと研究を続けられており、いろいろお話をさせていただいて立派な人格者であり、大変感銘を受けました。ニューオリンズのシンポジウムがたくさんの講演者と聴衆を集められたのも、彼の人柄によるものと思います。

 藤田君は、Riordan教授の研究室でポスドク2年目がそろそろ終わろうとしているところです。予想以上に(?)大活躍していて、Riordan教授も満足されているようで、私も「I'm proud of him.」と思った次第です。無精ひげを生やしておりました(4-1)。同研究室では昨年から石川君(熊本大学助手;1995年頃研究生として滞在;4-9右一番手前)もポスドクとして働いていました。

 おりしも成田からワシントンに行く飛行機に乗っている間にイラク戦争が始まり、どうなることかと思いましたが、アメリカは日本で思っているよりは平穏で空港でのチェックなども拍子抜けするほどでした。ただ、CNNなどは24時間戦場からのライブとか、軍人の記者会見とかばかりで落ち着かなかったのも事実です。


 稲垣助手男児出産(3月22日)
 当部門の稲垣昭子助手が男児(俊輔君)を出産されました。おめでとうございます。以下メールより抜粋。

「私は22日昼に無事に男の子を出産しました。予想通りとてもりりしい、かつ可愛い、賢そうな男の子です。落ち着いたら一度うちに息子に会いに来てください。名前は「俊輔」にしました。すごくかわいいですよ。」


 Dixneuf教授講演会(3月17日)
 日本ではおなじみのDixneuf教授(フランス、Renne大学)に化学会年会出席のついでに立ち寄っていただき、講演をしていただきました。

講演題目 Molecular Ruthenium Catalysts: The Designers of Fashionable Reactions


 卒業論文発表会(3月5日)
 本年度の化学工学科卒業論文発表会は3月5日に行われました。

平佐美幸

「pH応答性を持つ金属錯体の合成」


 修士論文発表会(2月21〜24日)
 本年度の化学環境学専攻修士論文発表会は2月21(金)〜24日(月)に行われ、全員無事合格しました。


小林千穂 
「ヒドロトリス(ピラゾリル)ボレートを配位子とするニッケル単核 アルキル及びアシルパーオキソ錯体の反応性に及ぼす電子求引基の効果」

竹下 誠 
「π共役系ジエチニルおよびテトラエチニルエチレン骨格を含む多核Cp*Fe(dppe)錯体の合成と物性に関する研究」

田中修吉 
「金属-金属結合によって保持されない複核ロジウムPNNP錯体の反応性」

真鍋義隆 
「二座配位子ビス(イミダゾリル)ジアルキルボレートを有する五配位コバルト及び鉄錯体の合成、性質及び反応性」


 Joon T. Park教授講演会(2月6日)

 Joon T. Park 教授[Korea Advanced Institute of Science and Technology (KAIST), 韓国]による「Chemistry of Metal-Carbon Hybrid Nanomaterials」と題した講演会が開催されました。


 古賀伸明先生講演会(1月27日)

 本年度当部門非常勤講師として名古屋大学大学院人間情報学研究科教授 古賀伸明先生に「密度汎関数計算による遷移金属錯体の反応機構解明」と題した講演をしていただきました。最近はやりの密度汎関数計算(DFT)と分子軌道法について概論していただいたあと、2,3の例についての応用例を解説いただきました。基礎から応用まで盛りだくさんの内容の講演会でした。


 研究室移動(1月)

 長らく4階(有機資源部門)に間借りしていましたが、2階に実験室を整備し、正月前に移動しました。電話番号は教授室・実験室とも以前と変わりありません。集合写真(2003.1.10)


 
鬮目 理人 君・菅原 健一朗 君 論文発表会(1月10日)

 本年度修了予定の博士課程学生の論文発表会は無事終了しました。

鬮目(くじめ)理人 
論文題目 ヒドロトリス(ピラゾリル)ボレート配位子を含んだ遷移金属ヒドロキソ錯体の脱水縮合反応を経るパーオキソ錯体及びエノラート錯体の合成に関する研究
論文発表会日時 平成15年1月10日(金) 午前10時-12時
場所 資源化学研究所 第2会議室

菅原 健一朗 
論文題目 トリス(ピラゾリル)ボレートを配位子とするクロム錯体の合成及び反応性
論文発表会日時 平成15年1月10日(金) 午後1時-3時
場所 資源化学研究所 第2会議室


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