受賞・プレスリリース
- 2020.06.09
令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞
福島孝典 教授
福島孝典 教授が『令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)』を受賞しました。
賞
令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)
受賞日
2020年4月7日
受賞者
福島孝典 教授
受賞実績
ナノとマクロを繋ぐ分子技術に関する先駆的研究
近年の有機合成化学のめざましい発展により合目的的に機能分子を構築できるようになってきました。一方、有機系物質は、原子からなる無機物質とは異なり、形がいびつでしかも柔らかい分子を構成要素とするため、実応用に資する巨視的スケールまで精緻に組み上げることは困難であり、それを実現する方法論が求められています。
本研究では、ナノカーボン系新素材や有機ナノチューブなどの新規ナノ材料を創製するとともに、これらを巨視的スケールに組み上げるための手法開発を通じて、常識を覆す自発的超長距離構造秩序を形成する分子集合体や、有機物質の凝縮相の理解を革新する新物質を見いだしました。また応用展開により、ナノスケールの太陽電池として機能する物質、ソフトロボティクス用アクチュエータ素材、伸縮性エレクトロニクスを拓いた導体などの開発に成功しました。本成果は基礎科学的に新規かつ重要な知見を提供するものであり、ひいては我が国の物質科学の発展に寄与するものと考えられます。
受賞対象となった研究は、共同研究者、研究室スタッフ、学生諸氏の多大なご尽力のもとに成し得たものであり、これまでお世話になった皆様に深く感謝申し上げます。
関連情報
■東工大ニュース:東工大関係者7名が令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞
■文部科学省:令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 受賞者一覧 (PDF:269KB)