肥後特任助教のページ

プロフィール

     
  • 現在、私は窒素固定ラン藻Anabaena sp. PCC7120を用いた含窒素化合物生産法技術の確立に取り組んでいます。
    学生時代はAnabaenaを用いて、乾燥ストレス耐性の研究をしてきました。その過程でDNAマイクロアレイ解析による網羅的な転写解析などを行いました。ポスドクになってからは扱う生物種が変わってStreptomyces属放線菌という様々な二次代謝産物を生産することで有名な菌の研究を行いました。形態分化と二次代謝産物生産の両方の制御を司るグローバル転写因子の研究を進めるにあたり、DNAマイクロアレイ解析や転写因子のゲノム上の結合部位を網羅的に同定するChIP-seq解析などを行いました。網羅的な研究をもとに個別の遺伝子の解析も行い、放線菌の新しい遺伝子発現制御機構を明らかにしました。
    そして現在、冒頭にあるように一番初めに扱った生物であるAnabaenaの遺伝子発現を人工的に制御して含窒素化合物を生産するという応用研究に取り組んでいます。同じ微生物でも、研究が進んでいる大腸菌や枯草菌、放線菌と比べて、ラン藻の分子生物学的な研究は正直遅れているように感じています。放線菌を扱った経験を活かし、ラン藻でこれまでにできなかったラン藻だけにしかできない新しいことができればと考えて、研究を進めています。
  • 研究に関わるキーワードは、転写制御、ゲノム生物学など。
  • 経歴
    2003年3月 東京大学教養学部 生命・認知科学科卒業
    2005年3月 東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻 修士課程修了
    2008年3月 東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻 博士課程修了 (学術博士)
    2008年4月 東京大学大学院農学生命科学研究科醗酵学研究室 特任研究員
    2012年4月 東京工業大学資源化学研究所 産官学連携研究員(JST・CREST研究員)
    2013年2月 東京工業大学資源化学研究所 特任助教
    2016年4月 東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所 特任助教

     

     

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