リボソームRNA合成制御機構から進化・細胞システムを理解する
研究の背景
リボソームRNA (rRNA) の合成反応は、細胞増殖や癌化などと密接に関連していることやリボソーム合成の律速段階であるため、生命の根幹をなす重要な反応であると言えます。そのため真核生物では、菌類や動物を中心に、rRNA 合成制御についての研究が活発に進められています。その結果、rRNA合成を担うRNA ポリメラーゼI (Pol I)に加えて、Pol Iと協調的に機能する転写因子群や、それを制御するシグナル伝達経路など、rRNA合成についての詳細な調節機構が明らかになっています。しかし一方で、真核生物の内、“植物”におけるrRNA 合成に関わる因子は元より、その制御機構については、その重要性に関わらず殆ど明らかになっていません。
今までの研究成果
今後の展開